遠くにあった地球の2℃を
わたしのもとへ。
わたしの暮らす場所から、
気候をケアする物語。

森と気候ケアイラスト
concept

みんなが、小さな研究者。

専門家じゃなくても、子どもも大人も、どんな人でも。

森を育てていくように、身近な気候を育てていく。
自分の場所から、自分の方法で、気候観察を分かち合いながら。
一人ひとりの小さな気候観察が集まると、その土地の気候の、本当の姿が見えてきます。そんな新しい気候との関わり方を、わたしたちは試しています。

ある日、暑さに耐えかねて、ふと木陰に入る。
肌で感じる、はっきりとした涼しさ。
風が抜けて、同じ場所なのにちがう場所のような気がする。

実は、その「あなたが味わったその感じ。」は、ちゃんと温度として、数字に表れます。
空気の温度でも数℃、日なたと日かげの地面の表面温度なら、ときに14℃以上も違うことがあります。
その差は、たまたまではありません。森と水の働きが、その場所の気候を変えているからです。
では、周りの環境がそれを生み出しているのなら、それを自分の土地や、身近な場所で変化を起こすこともできる──?
そこから、わたしたちのプロジェクトは始まりました。
approach

身体の感覚と、科学。
日本の気候風土の暮らしと、
世界の実証。

木陰の涼しさという身体感覚を、誰でも測れてみることができる数字に翻訳してみる。

打ち水や屋敷林のような、涼を招く暮らしの知恵を、世界各地で育まれてきた水循環の科学に、つないでみる。

── すると、そこに、新しい気候ケアと呼ばれるものの入口が見えてきます。小さくシンプルなものを大切にしてきた、わたしたちの気候風土の暮らし。
それは、これからの世界の気候ケアの、新しい可能性になるかもしれません。

小さくシンプルなものを大切にしてきたわたしたちの気候風土の文化は新たな可能性です。

what we cherish

わたしたちのプロジェクトが、大切にしたいこと。

ここでは、ひとりひとりが、自分の暮らす場所と結ばれていく、かけがえのない関係。数値やケアの観点や手段は、それぞれが試みた、土地との対話の履歴です。
これは、だれかの観察結果とくらべるためのものでも、だれかを責めるための証拠でもありません。わたしたちがもつ世界観は、ときに、こんなふうに見える時があります。

「比較することが、自分を良い悪いで見てしまう」
「何かうまくいかないことが、悪者や原因を探しになってしまう」わたしたちは、その度に、目を土地やそこにある自然へと向け直したいと思っています。

自然の中には比較や良い悪いもない、ありのままの世界が常にそこにあります。そのありのままから立ち止まって「わたしの、いまここで、この土地に、何ができるだろう」と、問い直してみる。

そこから、何かが、静かにはじまっていく。

土地や自然の声を聞くこと—— それが、わたしたちの内側を、少しずつ変えていくのかもしれません。街も、企業も、行政も、そしてわたしたち自身も—— 同じ気候の上で、暮らしています。
だからこそ、立場をこえたつながりが、これからますます、大切になっていくでしょう。そんなつながりを、本当に育てていくために。

ひとりひとりの中に生まれた、あなたと土地との物語を、互いに大切にすることができる——
そんなコミュニティを、わたしたちは育んでいきたいと思っています。気候とともにわたしたちも、穏やかになっていけるように。